先ごろ歌舞伎の名跡 十二代 市川団十郎が他界しました。
有名人ならさぞ高い費用を出して高度医療を受けていたんだろうなぁと思いつつ、ふと考えます。
市川団十郎は長らく白血病を患い、それでも何とか舞台に復帰された矢先のことでした。
死因は肺炎でした。
そういえば中村勘三郎も長患いの後に急性呼吸窮迫症候群(これも肺の炎症)で亡くなっています。
同様のケースはよく目にします。
癌等で入院して、治療は成功したが術後の経過が芳しくなく、結局肺炎や心不全で亡くなっている
って、どういうことでしょう?
チョット気になる記事を見ました。
抗生物質は治療中、感染症にかかるのを防ぐ為に投与されます。
これらが、もし効力を失いつつあるとすれば…。
また、過度な抗生物質の投与によって生体の免疫力を低下させているとすれば…。
癌治療により、癌そのものは治療出来たとしても、肝心の患者は抗生物質の効果の低下によって
感染症にかかり、肺炎や心不全で亡くなるケースが増えていやしないか?
私がこんな思いに囚われるには訳があります。
私は3年ほど前に右手小指を手術しました。
指先にできたガングリオンの裂傷による、黄色ブドウ球菌の体内侵食で、危うく小指を失うところで
した。
黄色ブドウ球菌は通常身の回りにもウヨウヨいる普通の細菌ですが、一度体内に入り込むと急激に
繁殖しだして、骨を侵食します。
大変な痛みと腫れを伴いますが、ある程度進行しないと医師も判断し辛いやっかいな菌です。
私はこれで小指の外科手術を受け、治療しました。
で、ここからが重要。
退院後も6ヶ月治療が続いたのですが、やる事といえば朝晩の点滴による抗生剤投与と錠剤の抗生
剤を1日3度の服用。
黄色ブドウ球菌は少しでも体内に残っているとまた繁殖しだすので、「(抗生剤で)徹底的に叩く」と
いうことでした。だから「毎日忘れずに必ず飲んでください。」といつも念をおされつつ。
抗生剤漬けの毎日を送っていたある日、私は今までにない腹痛に襲われました。
虫垂炎との診断でした。
指の手術を受けたのと同じ病院に担ぎ込まれて、即入院。
「今年になって2回目とはついてないなぁ。」と思いながら、医師の問診を受けていた所、指の治療の
為の抗生剤投与に話が及んだ時に、医師がナースとなにやらヒソヒソ話をしていました。
虫垂炎自体は手術を受けることなく4日の入院と点滴だけで治まりましたが、指の治療をしてくれてい
る医師が突然「抗生剤はもういいでしょう。家に残っている薬も飲まずに処分してくださって結構です。」
と言ってきました。今までしつこいくらい抗生剤の投与を続けてきたのに…です。
これからは私の推論ですが…
盲腸炎は、そもそも指の治療の為投与し続けた抗生剤による薬害ではなかったのか?
と。
過度な抗生剤投与で体内の免疫力が低下したか、または耐性細菌が原因ではなかったのか?
医師にそのことを問うても、「それは関係ありません。」とキッパリ否定されましたが…
病気は治して、患者は殺す…
医療現場で、抗生物質によるメディカルクライシスが今まさに起こりつつある!
とは思いたくありませんがね。